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なぜコアラの睡眠時間は長いのか。その理由はちょっぴり切なかった…

生活

こんにちは。ニャンさん@nyankodearuです。

以前投稿したロングスリーパーに関する記事の中で、世界で最も睡眠時間が長い動物はコアラだと記載しました。

気になるコアラの1日の睡眠時間はですね、

なんと脅威の22時間!

単純に計算すると、10分の1未満の時間しか起きていないことになります。
これにはびっくりですね。

ところで、なぜコアラはこれほど長い時間眠っているのでしょうか?

もちろんこれには正当な理由があり、彼らはやむを得ない事情でこのような生活を送っているのです。

そこで今回の記事では、コアラがロングスリーパーである理由、そしてなぜこのような生物に進化したのかを説明していきますね。

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コアラの睡眠時間が長い理由

コアラは一体なぜこれほどまでにロングスリーパー生物に進化したのでしょうか。
繰り返しになりますが、1日22時間はいくらなんでも寝すぎです。

その理由ですが、実はコアラが主食にしているユーカリという植物が影響しているのです。

ユーカリはオーストラリアの南部に多い植物で、いつもコアラがむしゃむしゃ食べている葉っぱがこれです。日本では観葉植物として楽しまれる方もいますね。

さぞ美味しいのだろう……と思いきや、実はこのユーカリという植物は毒素を含んでおり、人間がユーカリの葉を大量に食べると消化器系に致命的なダメージを受けてしまいます。

ならばなぜコアラはユーカリの葉を食べても無事でいられるのでしょうか?

実はコアラは優秀な消化器を有しており、特に盲腸の長さは何と約2m!
この小型の動物の体内に、2mの盲腸が詰め込まれているのですよ。コアラはその優秀な消化機能を利用し、長い時間をかけて解毒をしているのです。

そう、つまりコアラの睡眠時間が長い理由は、
「解毒をしているから」という結論になります。

さて、もう少し問題を掘り下げてみると、なぜコアラはわざわざ毒素のあるユーカリを主食にしているのでしょうか。普通の植物を食べればこれほど長い睡眠を必要とせず、生存競争にも有利になるはずですよね。

その理由は進化の過程をたどれば分かりそうです。

なぜコアラはユーカリを主食にするのか

現在はユーカリを主食にする種族に進化したコアラですが、進化系統樹をたどっていくと、新生代ごろオーストラリア大陸に生息していた「ディプロトドン」という動物が祖であることが分かります。

このディプロトドンの生態が、コアラという種族の誕生に大きな影響を与えているため、詳細を見ていくことにしましょう。

コアラの祖先ディプロトドン

ディプロトドンの姿かたちは現在の『ウォンバット』に近いと言われていますが、そのサイズは比較にならず、体長はなんと3mを超える巨大な生き物です。
顔はどことなくコアラに似ていますよね。

このように立派な体格をしていますが、ディプロトドンはコアラ同様に植物食哺乳類(いわゆる草食動物)でした。

ディプロトドンはオーストラリア大陸の地上に大量繁殖し、その地方の主な植物を食べ漁りました。しかしそうなると問題になってくるのが、食料不足ですよね。

これほど巨大な動物が繁殖すれば、そこの大地は一気に枯れはててしまいます。当然ながら、ディプロトドンの個体間での争いも発生し、力なきものは競争に敗れていきました。

食料にありつけない弱きディプロトドンはどうなったのでしょうか。
そう、違う場所で食料を探すようになったのです。

そこで目をつけたのが、木の上。
そう、そこには大量のユーカリが生い茂っていました…。

ユーカリを食べる弱きディプロトドン。しかし…

地上での食料をめぐる種族内競争に敗北し、淘汰される運命に直面していた弱きディプロトドン。

しかし、そんな彼らもようやく餌にありつけるようになりました。ユーカリをめぐる競争は少なく、当分餌に困ることはありません。

……と思いきや、一つだけ大きな問題が待ち受けていました。
そう、前述したようにユーカリには毒素が含まれ、それを解毒するために長い睡眠を必要とさせられたのです。

その後は長い年月をかけ、この環境に適応できる個体が生存や異性をめぐる競争で勝利し、結果としてコアラという種族が誕生したのでした。

つまりコアラとは、地上での生存競争に敗れ、木の上で毒素のあるユーカリを食べることを選択した、弱きディプロトドンが進化した種族だったのです。

地上で生き続けたディプロトドンはどうなったの?

余談になりますが、ここでもう一つ疑問が浮かびます。

コアラとはディプロトドンの中でも弱く、地上での食料をめぐる競争に敗れた個体が進化した生き物です。

では、生存競争に勝利し、地上で植物を食べ続けた強いディプロトドン達はこの後どうなったのでしょうか?

これはお察しの方もいらっしゃるかと思いますが、それが現在のウォンバットであると言われています。

ウォンバットは現在でもオーストラリア大陸の各地に生息しており、地上の植物を食べて生活しています。ちなみに日本でも一部の動物園で観ることができますよ。

サイズはだいぶ小さくなってしまいましたが、生活スタイルはディプロトドンの頃とあまり変わらないようですね。
ていうか可愛い。

まとめ


以上です。

かつてオーストラリア大陸の地上にある植物を独占していたディプロトドン。しかし個体間での食料をめぐる競争に敗北し、木の上で毒素を含むユーカリを食べることを選択せざるを得ない弱者がいました。

そして毒素のあるユーカリを食べることの代償として、ほぼ1日かけて解毒する作業に追われることになり、結果として世界一のロングスリーパーへと進化した…。

それがコアラという種族です。

この過程を客観的に見ると、ちょっぴり切ない気もします。でも一日中穏やかに寝ていられるなら、私はけっこう嬉しいかもしれませんね。

このように、動物の特性というものは進化生物学にて理解することができるので、いろいろ勉強すると楽しいですよ。

それでは今回はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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